ガジュツの種類と栽培

ガジュツ(紫ウコン)100% 100g

 

ガジュツ(莪朮)は、ショウガ科の根茎を乾燥したものですが、種類があります。「桂莪朮」は「広酉莪朮」、「毛莪朮」ともいい、生産量がもっとも多くなっています。

 

「温莪朮」は「温鬱金」、「姜黄」ともいい、「川莪朮」は不明種の根茎ですが、「川鬱金」ともいいます。

 

こうしたガジュツの産地ですが、基本的にはインド原産で、東アジアやインドで一般的な植物となっており、中国では広西、四川が主なる産地で、雲南、広東、福建、浙江、台湾などでもあります。インド、バングラデシュ、インドネシア、中国、マダガスカルなどでは栽培されて採取されています。

 

面白いのはその用途で、中国では古来より肝臓や婦人病、諸気を治す万能薬として、京三稜と共に用いられてきましたが、インドでは、ガジュツの根茎を一般的には香辛料や薬味として使用している点でしょう。

 

日本でのガジュツ(莪朮)は、享保年間に支那方面からの輸入で初めて来たとされており、以後は薩摩や琉球で栽培されるようになったようで、現在の日本では、屋久島、種子島、鹿児島、沖縄などで栽培されています。

 

ガジュツの栽培方法ですが、寒さに弱いので、日本でも無霜地域である種子島や屋久島、沖縄などで行われているわけですが、冬期に土中から掘り上げてしまえば本州でも栽培は可能なようです。

 

ガジュツ栽培は、3月頃、堆肥を入れた排水のいい畑に株分けして2~3日切り口を乾かした根茎を20~30cm程度の間隔で植え付け、敷きわらなどで根元を保温しながら、葉が黄色に変化する10~11月頃に土中から掘り上げて湿気を避けて室内保存します。薬用の場合には、茹でるか生のままで輪切りにして乾燥させて使います。