ガジュツの基礎知識

屋久島ガジュツ(紫ウコン)粉末100g

 

ガジュツの歴史は古く、1000年以上も昔の中国宋時代に著述された薬草解説書の「開宝本草」(973~974年)の中にも載っており、ガジュツ(莪朮)は「蓬莪茂」という原名にて収録されています。

 

ここでは、「心腹痛、中悪、鬼気、しゅこ、霍乱、冷気で酸水を吐くものを主治する」ものとされており、解毒、飲食物の不消化にはけずって酒で服す、とされています。

 

更には、婦人の血気、結積を療ず」薬ともされています。唐時代の「日華子本草」では、ガジュツのことを「南部地方の薑黄の根であって、その中で海南に生ずるものを蓬莪茂と名づける。これは一切の気を治して、胃を開き、食物を消化し、月経を通じ、汚血を消し、撲捐痛や内損の悪血を止める」と解説されています。

 

又、中国での研究によると、頚部の癌を軽減させ、放射性療法や化学療法の制癌効果を増強する働きが確認されているとのことです。

 

更には、子宮頸癌に対してガジュツ抽出液を局部に直接注入することによって好成績を得たという臨床報告があり、ガジュツ精油成分には各種の細菌に対して抗菌作用のあることも確認されています。

 

近縁種・同類生薬としては、中国医学では、ガジュツは、しばしばウコンの代用として用いられ、「第13改正日本薬局方」では、ガジュツの根茎を通例湯通ししたもの、としており、ここでのガジュツはヒマラヤ地方原産のものを示しています。